銘木市・黒柿編

木の紹介

前回に引き続き銘木市の様子から、毎年10〜11月ごろにまとめて出品される国産最高級材、黒柿の紹介です。

黒柿の製材品

市場の中を進んでいくと、いつもの場所からいつもの匂いと扇風機の音が聞こえてきてくるので、そちらの方に向かうと…

黒柿のみのスペースが♪

ちなみにいつもの匂いと扇風機というのは、基本的に黒柿はアク抜きのため伐採後流水の中に一年以上漬けて置く必要があり、引き上げて製材したてのものが市場に並んでいるため、非常に水分を多く含んでおり、黒柿特有の独特の匂いが立ち込め、またほぼ生の材のためカビが生えやすく扇風機がまわっているんです。

しかし、生木が密集しており湿度が高く気温もそこそこ高いため結構な頻度で表面にカビが生えていたりします(^_^;)
まぁ表面だけで中は全く問題ないんですけどね…

そんなわけで、その独特の空間の中に入っていき、墨模様の綺麗なものをじっくり探すわけです。
ちなみに国産最高級材と言われるだけあって、競りもここだけ桁が違います。

黒柿の原木

原木もそこそこ出ていたので確認。
中々良さげだったのが下の2本↓

 

黒柿の原木は、写真のように木口の部分(末口両方)で墨の入り具合や模様の出方を見て、中の状態を判断(想像)する必要があります。
もちろん木口だけでなく表面の傷なども見ないといけませんが、概ね黒柿に関してはやはり模様の出方が最優先となり、上の写真のはかなり良い値がついたんじゃないかと思います。
(黒柿の原木は高すぎるので、ほとんど手が出ません)

おまけ

市場内で、黒柿のテーブル(おそらく売り物)もありました。
ものすごくいい墨模様だったためビックリしましたが、突板ではないか確認したところ、全て無垢の黒柿のようでした。
ただ、枠に使っている黒柿こそ厚みがありましたが、天板の大部分を占める板は厚みがかなり薄く、手で軽く叩いてみると、見た目の重厚感に比べ驚くほど軽い音が返ってきました…
あまり大きな材が出ず、非常に高価な材なので、模様を最大限活かせる用に木取りをした結果なのだとは思いますが、やっぱり見た目の重厚感に負けないどっしりとした音が欲しかったです。

と言うことで、今回は黒柿編でした。

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