ハカランダってなんぞや?

木のボールペン木の紹介

前回、インドローズを仕入れに行って、ハカランダを手に入れて帰ってきたわけですが、一口にハカランダと言っても色々あるので、その辺を整理して説明します。
注:このブログでは木材のハカランダ(マメ科)について書いていますので、ノウゼンカズラ科に属するハカランダ(ジャカランダ)と混同しないようにしてください。

 
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手前の長い角材がハカランダ

ハカランダの定義

ハカランダといえばブラジリアンローズウッドと思われがちですが、これは元々、中南米産のローズウッドの総称で、ブラジリアンローズウッドに限定した呼び名ではありません。
そのため、正式名称ではハカランダ・〇〇となるので色々ご紹介。
ブラジリアンローズウッド=ハカランダ・デ・ブラジル
ココボロ=ハカランダ・オル
チューリップウッド・ハカランダ・ローザ
ホンジュラスローズウッド=ハカランダ・デ・ノガリエ
メキシカンローズウッド=ハカランダ・オール
パナマローズウッド=ハカランダエル
*キングウッドも含まれますが名前が分かりませんでした。
どれも希少な高級木材ばかりで、ワシントン条約の絶滅危惧種に指定されて今となっては中々お目にかかれない材も含まれます。
なお、ココボロ、チューリップウッド、キングウッドはそれ単体で名前が通っているため、特にハカランダやローズウッドと名前をつけて流通していません。

ローズウッドの定義

マメ科のツルサイカチ属とシタン属に属する樹種の中で重く丈夫で、特有の甘い香りをもった有用な木材の総称となります。
大抵は産地を頭に付けて〇〇ローズウッドと呼び、代表的なものは上記のハカランダの他に、インドローズウッド、紫檀(タイランドローズウッド)、マダガスカルローズウッド、アフリカ黒檀等があります。

注意点

ハカランダ、ローズウッド共に、名の知られた希少な高級木材で、過剰伐採のため一般にはほとんど出回らない材となっている上、上記のように定義がわかりにくいため、よく理解して使われていないことが多々あります。
例えば『ニューハカランダ』。これはブラジリアンローズウッドやインドローズが手に入らなくなったために、似た別のローズウッド(ホンジュラスローズ等)を『ニューハカランダ』と名づけているだけです。
また、材の特徴が似ているというだけで全く別の材に〇〇ローズと名前をつけていたり、着色してローズウッドに見せかけている場合もあり、非常に紛らわしいです。
ということで、長々書きましたが、ハカランダとローズウッドの定義や関係がある程度理解出来たでしょうか。
(分かりやすくまとめたつもりですが、間違っている点があればご指摘ください)

さて、ハカランダとローズウッドの定義が理解できた上で、前回のブログで紹介した『ハカランダ』はいったい何なのかですが、条件だけ当てはめていくと、南米産でローズウッドの特徴がしっかり出ているためローズウッド系なのは間違いく、確かにハカランダの定義に合います。
問題は何処産なのか…
次回は当店のローズウッド系の材との比較を紹介したいと思います。

コメント

  1. 小澤祐一郎 より:

    こんにちは。ギターに使われるハカランダで検索していて読みました。
    質問があるのですが、ギターで使われている俗にいうブラジリアンローズウッドについてなのですが、(こちらでは定義が違うようなのですがギター用ということでご容赦ください)そのなかでもフィンガーボードという(ギターの棹の部分です)ところに使われている物に、茶色の物、茶色に黒の縞の入った物、真っ黒な物と色々あるのですが、それぞれどんな違いがあるのでしょうか?(取れる部位とか)
    突然で申し訳ありませんが教えていただけませんでしょうか。
    よろしくお願いします。

    • kazu より:

      小澤さん
      信頼のおけるギターメーカーでブラジリアンローズウッドと明記されているのであれば本物ではないかと思われます。
      また、同じブラジリアンローズウッドの指板でも模様の出方や色が異なる物があるのは、木それぞれの個性や場所の違い、また、製作者の好みでその部分を木取りしたからだと思われます。
      実際当店のブラジリアンローズウッドも黒いのから茶色いもの、赤い縞模様等様々な物があり、一本の角棒の中で目まぐるしく変化していることもあります。
      また、以前ギターメーカーさんとお話しした際に、ブラジリアンローズウッドに関しては色の違いによる品質の差ではなく、模様や色の好みで選ばれるとのことでした。

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