10年近く使っていたというシャープペンシルの修理

お客様からの声修理

数年前、妻籠宿で息子さんに買ってあげたシャープペンシルが故障したので修理してほしいとのことで送られてきたペン。
気に入って毎日のように使って頂いていたようで、驚くほど色が変わっていたのでご紹介。
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修理のペン
結構古く昔の部品を使用している、樫の木のペン。
樫は元々白いんですが、長年使い込んだ経年変化で神代のような色味になっており、木部だけでなく金具の方もかなりすり減っていました。


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ペン先
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ノック部
ペン先の金具はマット仕上げのシルバーだったはずですが、すり減って艶が出てきており、黒い金具部分もマット仕上げだったはずなんですがテカテカ。
クリップは取れてしまっていました。
ペン自体の不具合は、ペン先の芯詰まりによるもので、清掃でどうにかなるにはなったのですが、お客様の話は、小学生の時に購入されて、毎日のように勉強に使っていたそうで、現在は大学生ということ。
なんと10年近く毎日のように使用されていたそうです。
それを物語るようにところどころ傷もあったりしましたし、この先致命的な故障が起きるとも限らないため、お客様のご希望により部品を全て交換しました。
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交換後のペン先
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交換後のノック部
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新しい部品に交換したシャープペンシル
長く使い込むことで、味わい深くなるのが特徴の木製品。
特に小学生から大学生まで自分の成長とともに変化していったこのペンは何者にも代えがたい存在になり、お客様の節目節目にすぐ傍にあったのかなと思うととても嬉しく感じ、そしてペンに対してもよく頑張ったなぁと、修理のペンを眺めながらしみじみ感じました。

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