木では無い木

木のボールペン木の紹介

先日、お客様から注文があり制作したこちらのペン。
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ブナのペン
使用している樹種はブナなのですが、このブナという木、漢字で書くと『橅』と書きます。
木偏に無しという名前からどういうこと?
なんて思われる方もいますが、昔の日本ではかなりぞんざいな扱いをされていた木だったりします。


さて、なぜ木偏に無しなんて名前になったかといいますと、昔は木目が無い(正確にはあるけど薄い)、腐りやすい、狂いやすい(まっすぐに切っても曲がってしまう)と、三拍子揃って使えない木、『価値のない木』と言われていたからなんです。
なんていうか随分ぞんざいな扱いを受けていたわけです。
ただ、そんな扱いを受けてきたブナですが、上記の欠点のウチ、腐りやすい狂いやすいは、20世紀後半になってくると、乾燥技術の発達により克服され、家具用材としてよく使われるようになりました。
特に、堅く粘りがあり弾力性が高いため、曲げ木に適していたため、トーネットの曲げ木家具やハンス J ウェグナーのY-チェア等、誰もが知っている名作椅子に使用されています。
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トーネットの曲げ木椅子
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ウェグナーのYチェア
また、ハッキリとした木目が無い点も、木自体が色白で木目の存在感が薄いため、大きい家具でも圧迫感が少なく、現在では代表的な家具用材の一画として多用されています。
(現在は国産のブナはかなり少なくなってしまい、輸入材(ビーチ材)が増えてきてしまいましたが…)
ということで、木では無い木なんて言われていたブナのご紹介でした。
*なお、ブナのペンはレギュラー品ではありませんが受注制作可能ですので、欲しいと思われた方はお問い合せのからご連絡下さい。

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